エンジニアリング哲学
複雑さから本番へ
優れたシステムは、少数の習慣を一貫して実践することから生まれます。設計の前に課題を理解する。構築の前に設計する。繰り返すものは自動化する。主張することは計測する。
原則
私たちが守ること
コードの前にアーキテクチャ
高くつく誤りは構造的なものです。境界、データの所有権、障害モードを、それらに依存するコードを書く前に確定します。
本番稼働こそが要件
システムはノート PC 上で動いた時点で完成ではありません。監視、セキュリティレビュー、デプロイ、復旧は構築の一部であり、後回しにするフェーズではありません。
判断は文書に残す
重要な選択はすべて、その背景と代替案とともに記録します。次のエンジニアが、何をしたかだけでなく、なぜそうしたかを理解できるようにするためです。
主張することは計測する
パフォーマンス、品質、コストの目標は、あらかじめ数値で明示し、リリースのたびに確認します。
必要が証明されるまではシンプルに
要件を満たすなかで最も複雑さの少ないアーキテクチャを選び、計測によって必要性が示されたときにのみ複雑さを加えます。
構築したものはお客様のもの
コード、インフラ定義、ドキュメントはお客様に帰属します。私たちがいなくても別のチームが運用できるように設計します。
エンジニアリングの進め方
順に適用する7つの規律
この方法論は、2週間のアセスメントから複数年にわたるプラットフォーム構築まで適用できます。変わるのは各ステップの深さであり、実施するかどうかではありません。
01
ディスカバリー
ソリューションを提案する前に、ビジネス要件、制約、技術的リスクを理解します。
実施内容
- ステークホルダーおよびドメインのワークショップ
- 既存システム、データ、連携のレビュー
- 最もリスクの高い前提の特定
成果物
- 課題定義と成功指標
- 制約・リスク管理表
- 初回リリースのスコープ
02
設計
スケーラビリティ、セキュリティ、保守性を軸にシステムを設計し、判断を文書に残します。
実施内容
- ドメインモデリングとサービス境界
- データ、連携、セキュリティのアーキテクチャ
- 脅威モデリングとキャパシティ見積もり
成果物
- アーキテクチャ文書と構成図
- アーキテクチャ決定記録(ADR)
- マイルストーン付きのデリバリー計画
03
開発
モジュール化され、テスト可能で、本番品質のソフトウェアを短いイテレーションで構築し、毎回動くソフトウェアを届けます。
実施内容
- コードレビューを伴う反復開発
- 単体、結合、コントラクトの自動テスト
- 最初のコミットからの継続的インテグレーション
成果物
- 動作するインクリメント
- テストスイートとクリティカルパスのカバレッジ
- ドキュメント化された API
04
統合
API、データシステム、サードパーティのプラットフォーム、インフラを接続し、それぞれの連携が安全に失敗するようにします。
実施内容
- API とイベントのコントラクト設計
- 冪等性、リトライ、タイムアウト
- データ移行と照合
成果物
- 統合済みの環境
- 結合テストスイート
- 依存システムのランブック
05
検証
ディスカバリーで定めた目標に照らして、パフォーマンス、セキュリティ、信頼性、ユーザー体験を厳しく検証します。
実施内容
- 負荷テストとソークテスト
- セキュリティテストと依存関係のレビュー
- 障害注入と復旧訓練
成果物
- パフォーマンス・キャパシティ報告書
- セキュリティ上の指摘事項と是正対応
- 本番稼働の準備状況レビュー
06
デプロイ
Infrastructure as Code とデリバリーパイプラインでデプロイを自動化し、検証済みの切り戻し手段を用意します。
実施内容
- Infrastructure as Code
- 段階的リリースとカナリアリリース
- ロールバックとデータ移行のリハーサル
成果物
- 本番環境
- デプロイパイプライン
- リリースおよびロールバックの手順
07
運用
プラットフォームを監視、最適化し、継続的に改善します。その後は引き継ぐか、当社が運用を続けます。
実施内容
- サービスレベル目標(SLO)とアラート
- コスト、パフォーマンス、品質のチューニング
- インシデントレビューとナレッジ移転
成果物
- ダッシュボードとオンコール用ランブック
- 改善バックログ
- 引き継ぎまたはマネージド運用
ゼロから本番へ
エンジニアリングライフサイクル
12のステージを経て、システムはアイデアから、稼働し改善され続けるものになります。上の方法論は私たちの仕事の進め方であり、こちらはシステム自体がたどる道筋です。
- 01
アイデア
システムが生み出すべき成果と、その対象。
- 02
ディスカバリー
要件、制約、そして誤っている可能性が最も高い前提。
- 03
システムアーキテクチャ
境界、データフロー、連携ポイント、障害モード。
- 04
UX・プロダクトデザイン
人が使うフローを、構築する前に検証。
- 05
アプリケーション開発
フロントエンド、バックエンド、モバイルを、テスト済みのインクリメントで構築。
- 06
AI・データレイヤー
パイプライン、検索、モデル。初日から評価を実施。
- 07
クラウドインフラ
コードで定義し、ワークロードに見合った規模にした環境。
- 08
セキュリティ
アイデンティティ、信頼境界、統制を設計に組み込み、テストで確認。
- 09
QA・パフォーマンス
明示した目標に対する機能テスト、負荷テスト、障害テスト。
- 10
デプロイ
リハーサル済みのロールバックを備えた、自動化された段階的リリース。
- 11
オブザーバビリティ
サービスレベル目標に紐づくメトリクス、ログ、トレース。
- 12
継続的な進化
品質、パフォーマンス、コストの計測に基づく改善。
協働のかたち
ご依頼の形態
お客様の問いに答えられる、最も小さな形から始めることをおすすめします。
アーキテクチャレビュー
1〜3週間・固定スコープ
既存または計画中のシステムに対する独立したレビュー。指摘事項と優先順位を付けた推奨事項を文書で提出します。
適したケース: 大きな意思決定の前にセカンドオピニオンがほしい場合
ディスカバリー・アーキテクチャ設計
2〜6週間・固定スコープ
新規システムのディスカバリーとアーキテクチャ設計。設計、決定記録、費用見積もり付きのデリバリー計画を作成します。
適したケース: 何をどう構築するかを決める場合
プロジェクトデリバリー
マイルストーンベース
定義されたシステムを、アーキテクチャからデプロイ、引き継ぎまで一貫して提供します。
適したケース: 成果とスコープが明確な場合
伴走型エンジニアリングチーム
月次・柔軟なスコープ
Starone のチームがお客様のチームと並走し、変化するロードマップに取り組みます。開発の進め方とコードオーナーシップを共有します。
適したケース: プロダクトやプラットフォームの継続的な開発
マネージド運用
継続・合意したサービスレベル
合意したサービスレベル目標のもとで、プラットフォームを運用、監視し、継続的に改善します。
適したケース: 運用チームを自前で持たずに運用したい場合
